2026.07.10 Friday
〈企業やサービスのキャラクターデザインとは〉弊社キャラクター“うずまきくん”をリニューアルしよう!

みなさんの好きなキャラクターは何ですか?
街を歩けば、企業のロゴと並ぶようにキャラクターの姿を目にしますし、商品パッケージやWebサイト、SNS、イベント、広告…。企業・サービスにおけるキャラクターは、企業やサービスの「顔」として、私たちの日常に欠かせないものになっています。
親しみやすさや安心感を伝えたり、企業の想いや個性を表現したり、ときには言葉以上にブランドの印象を残したり。キャラクターには、「かわいい」や「面白い」という見た目だけでは語れない、大切な役割があります。だからこそキャラクターデザインはデザイナーにとっても特別な仕事です。
ただイラストを描けば良いわけではなく「どんな性格なのか」「誰に愛されたいのか」「どんな場面で活躍するのか」まで考えながら形にしていく。イラストの技術だけでなく、ブランディングやコミュニケーション設計まで求められる、奥深いデザインだからです。
弊社でもこんな声が聞こえてきました…。
ある日の株式会社うずまき

「○○○○のキャラすごくいいよね。」
「見た見た!グッズになっていたり、凄い人気だよね!」
「こんなキャラクターデザインをやってみたいなあ。」

「そういえば弊社にもキャラクターがいるよね。」


「結構長い時間使ってきていると思うし、リニューアルするのはどうだろうか。上司に話してみよう。」
「そうしよう!」

「はい、分かった。これだ!というデザイン案ができたら提案してみて。ただし…『クリエイティブの力で人々を巻き込む、大きな渦の発信源になる』というコンセプトはそのまま、うずまきの形は残して欲しいというのが条件だ。」

「承知しました!やってみます!」
こうして私たちはうずまきキャラをリニューアルするべく動き出した。
ここで企業やサービスのキャラクターデザインについておさらいしておこう。


「大きくコンセプトは変えないからそれをどう表現するかというところが大事だな。せっかくのリニューアルの機会だからみんなで色々挑戦してみよう! 」
数日後…

「キャラクターのデザインを考えてみたので見てもらえますか!?」

「よし、見せてもらおうか。」

「はい。リニューアルにあたり、私たちはまず以下の4つの方向性を定めました。」

「この4つの方向性でデザインラフをつくってみたので各担当デザイナーから説明します!」
リニューアル案 方向性①
トレンドを取り入れる

うずまきくんを今っぽいキャラとして生まれ変わらせる案です!
〈方向性①-1〉
ゆるかわいいキャラで親しみやすいデザイン事務所ということもアピールします。

キャラクターメモ
・優しいこころの持ち主で、お客さんを愛し、愛される
・一生懸命くるくる回って渦を起こすけなげな性格
〈方向性①-2〉
おしゃれな雰囲気でトレンドに敏感なデザイナーたちを表現します。

キャラクターメモ
・キラキラした大きな瞳で素敵なものを見つけるのが得意
・おしゃれが好き
〈方向性①-3〉
今のグラフィック表現らしいシンプルさでトレンドに敏感なデザイナーたちを表現します。

キャラクターメモ
・何事にも動じないおおらかな心を持つ
・意外と流行に敏感
リニューアル案 方向性②
キャラクター性を強める

従来のうずまきくんは喋らないという設定ですが、自ら話せるようにし、会社の広報的な存在にします。それに伴い顔の表情のバリエーションを増やしたり、渦の部分を手や足にみたてて、ポーズを付けられるようにしました。
〈方向性②-1〉
話せるのに加えて、いろんな形に変わる事が出来るので汎用性が高いです。

キャラクターメモ
・話すことができる
・柔軟な心とからだを持つ
・いろんなかたちに変化できる
〈方向性②-2〉
より感情が豊かで愛らしいキャラクター。

キャラクターメモ
・話すことができる
・小回りがきいて細かいところにも気がつく
リニューアル案 方向性③
シンプルにしてみる

こちらはシンボルマークに近いシンプルな表現にしてみた案です。現状のキャラは、うずの先端部分が細かく若干複雑で、小さいサイズでの印刷やデジタルデバイス上での見え方に少々難があると思いました。さらにキャラクターのクセを付けすぎない事でキャラが与えるイメージが限定されないようにするという狙いもあります!
〈方向性③-1〉
クリーンでやさしい雰囲気で親しみやすく。

キャラクターメモ
・万人に受け入れられる親しみやすさ
デザインメモ
・シンプルな線表現
〈方向性③-2〉
現状のうずまきくんをシンプルな形にし、愛嬌のある存在感は残しました。

デザインメモ
・現ロゴの要素をそぎ落としつつ、キャラとしての愛嬌を持たせる
リニューアル案 方向性④
アナログな表現にこだわる

世の中デジタル表現が主流ですが、私はもともと絵を描くのが好きでデザインの世界に興味を持ったので、その原点である「手描き」タッチで柔軟さや創造性を表しました。また、ものづくり、手作業、というアナログさ、実存している強みを込めた実写のマークもつくってみました!
〈方向性④-1〉
手描きで描かれたようなタッチで表現。

キャラクターメモ
・ピュアなこころの持ち主
・絵を描くのが好き→渦の先が筆になっている
デザインメモ
・手描きのテクスチャー
〈方向性④-2〉
うずまきくんをぬいぐるみにした実写表現のキャラクター。

デザインメモ
・ぬいぐるみの実写

「以上です。リニューアル案、どうですか!!」

「なかなか見応えのある提案だったね。ではひとつずつ見ていこう。」
上司の講評
方向性① トレンドを取り入れる

とてもかわいいね。みなに愛されそうなキャラだよね。ただ…長く使えるデザインなのかというのが気になった。
Check point. 長く愛されるデザイン企業キャラクターは、一度作ると数年〜10年以上使われることが多いもの。流行に寄せすぎると、数年後に古く感じてしまうこともあります。そのため、時代が変わっても違和感なく使える普遍性も大切。
Check point. トレンド×オリジナリティさらに…トレンドのテイストをベースにするのはいいけど、もっとオリジナリティを出したいね。似てるデザインと思われるのは絶対に避けたうえで、新鮮さを表現できるようにしたいね。
方向性② キャラクター性を強める

キャラクターに案内役として説明をさせることで会社に興味を持ってもらうきっかけが出来そうだ。
Check point. キャラクターでPRの可能性を広げるキャラクターが発信することで従来のコンテンツが充実するし、新しい提案も出来る。動画などでキャラを動かす等イメージも広がるね。
Check point. キャラクターの設定ただ、これまで口をきけないキャラが話しだすとなると、ブレないように細かい設定を作っておく必要があるね。
方向性③ シンプルにしてみる

シンプル案、新鮮だね。
Check point. 視認性は必須企業やサービスのキャラクターは、ロゴタイプなどと同様に様々な媒体に登場させたいよね。使い勝手という意味では、どのような環境下でも同じように視認できるようなデザインが好ましいと言えるね。
Check point. キャラクターには企業のオリジナリティを体現させようお客さんのあらゆる要望に応えられることを表したいからニュートラルなテイストにしたという意図は理解できる。ただ、自分たちの個性を発揮するのもキャラの醍醐味だと思うから…。弊社の場合はもう少しクセがあったらいいかもしれないな。
方向性④ アナログな表現にこだわる

Check point. コンセプトに思いを込めて込められた想いがとてもいいね。今回は自社の事だけれど、誰かの想いを目に見えるかたちにするということがデザインの役割だよね。もちろん気をつけたと思うけど、手描き感がどんな使用シーンでも伝わるようにもう少し調整は必要だな。実写というのは思い切った案だね。

「みんな、よく頑張った!キャラクターデザインについてあらためて考えることができて有意義だった。検討した結果…」
「現状のキャラが非常に優れているということが分かった!これからも現状のキャラクターをうずまきの顔として使っていこう!」

「はい、承知いたしました…」
こうして弊社うずまきのキャラクターのリニューアルは見送られることとなった。
しかし私たちはあきらめずにこれからもデザインの腕を磨いて挑戦し続けることを誓ったのであった。
(※現状のうずまきくんのことも大事にしています)
END
今回改めて感じた「良いキャラクター」の条件とは?
1.企業やブランドらしさが伝わること 見た目の印象だけでなく、企業の理念やサービスの特徴が自然と伝わることが大切。
2.誰からも親しみを持ってもらえること 幅広い世代に受け入れられ、親近感を抱いてもらえる存在であること。
3.さまざまな媒体で活躍できること WebやSNS、印刷物、グッズなど、用途が変わっても魅力を保てるデザインであること。
4.長く愛される普遍性があること 流行だけを追うのではなく、何年経っても企業の顔として活躍できること。
5.「なぜこのデザインなのか」が説明できること 色や形、表情、ポーズに至るまで、企業らしさや役割に基づいていること。
最後に
私たちは、キャラクターそのもののデザインはもちろん、ブランドコンセプトや活用シーンまで見据えたご提案を行っています。「自社らしいキャラクターをつくりたい」、または「今あるキャラクターを見直したい」とお考えでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。企業やブランドの魅力を伝えるキャラクターづくりを、デザインの力でお手伝いいたします。
