uzumaki blog|アートディレクター/グラフィックデザイナー 宮田圭介の日々を綴っております。

デザインあ展neoに行ってきた! 〜uzumaki 新人デザイナーレポート〜

みなさんは「デザインあ」をご存じでしょうか?
デザインが好き、というほどではない方も誰もが聞いたことがある・一度は見たことがある番組ではないでしょうか?

POINT1|デザインあってなに?|NHK Eテレで放送中のデザインをテーマにしたテレビ番組。身の回りにあるものをデザインの視点で注目し、子どもたちにわかりやすく、そしておもしろく、デザインに込められた工夫や思考を伝えています。

「デザインあ」はNHK Eテレのデザインをテーマにしたテレビ番組です。番組では身の回りにあるものをデザインの視点で注目し、子どもたちにわかりやすく、そしておもしろく、デザインに込められた工夫や思考を伝えています。そんな「デザインあ」を題材にした「デザインあ展neo」にuzumakiの新人デザイナーが行ってきましたので、そのレポートをお届けします!

「デザインあ」をご存じの方もご存じではない方も、ブレイクタイムにお気軽にご覧ください。

〈目次〉

1.はじめに
2.デザインあneoとは
3.展示レポ 会場に入るまで
4.展示レポ① おいしそう!?
5.展示レポ② オノマトピース
6.展示レポ③ もちてのむれ
7.展示レポ④ DO IT!
8.展示レポ⑤ デザインどっちでショー
9.展示レポ まとめ
10.おわりに

「デザインあ」は2011年から始まり、2021年で一旦放送終了しました。現在は新しいクリエイターさんがメンバーに加わって「デザインあneo」にリニューアルされ、Eテレで毎週木曜日に放送されています。

私も幼いころから番組を観ていました。「デザインあ」がデザイナーを志したきっかけのひとつでもあります。デザインのおもしろさや、日常にあふれているデザインがいかに素晴らしいかということがよくわかる興味深い番組です。

「デザインあ展」は今回で3回目。番組は子ども向けではありますが、大人にも人気で「デザインあ展neo」は開幕当初から大きな話題を呼んでいます。
私も以前から「デザインあ展」に行ってみたかったのですが、住んでいた場所の関係上なかなか難しく、今回で念願叶って足を運ぶことができました。

今までは主に「もの」がテーマでしたが、今回のテーマは「あるく」「たべる」などなど私たちが日常で行う「行為・動詞」です。私は今回が初めてだったので前回までとの比較はできませんが、からだを動かして体験する展示が多いので、よりデザインを身近に感じられました。
※以下、内容のネタバレを含みます。

私は虎ノ門ヒルズに行くのがはじめてだったのですが、地下鉄を降りて7階に上がるとこんなエスカレーターが迎えてくれました。

のぼる”と書いてあります。7階はロビーのようなものでまだまだ展示の入り口は先ですが、ここから「デザインあ」の世界は始まっています。地下鉄を降りてすぐからも、こんな感じで大きく「動詞」が書かれた看板やサイネージが設置されていました。

会場の45階までのエレベーターへ行く途中もこんな看板が↓

「デザインあ」っぽい遊び心満載な表現ですが、単純に経路がわかりやすく、間違うことはありません。大都会にある虎ノ門ヒルズというだけあり、内装は極限までそぎ落とされたミニマルでお洒落な空間。方向音痴の私はこの看板がなければ迷っていたかもしれません。楽しさも演出しつつ、わかりやすさも兼ね備えたデザインです。壁のところどころに貼られている“あ”もかわいいですよね。

“まがる”の先にあるエレベーターで45階に上がり、会場に入場。

ここからは、私が特にお気に入りだったコーナーをレポートします!

“ごはん” “ハンバーグ” “サンドイッチ” “プリン”のあつさ、豪華さ、焼き加減などを選んで、自分にとってのおいしそう!?な写真をつくれるコーナーです。

私はプリンが好きなので、プリンの列に真っ先に並びました。
プリンは“かたさ” “おんど” “デコレーション” “かくど” “ズーム”を選びます。できあがったプリンの写真はこちら↓

私はとろとろのプリンとプリンアラモードが好きなので、一番やわらかく、一番豪華にしてみました。“かくど”と“ズーム”は私が好きないちごが一番よく見えて、かわいさが写真いっぱいに広がるように少しアップをチョイス。
できあがった写真に合わせて、説明文のようなタイトルもつきます。選択によって言葉が変わるのでそちらも楽しめますよ!

せっかくなのですべて挑戦してみました。大きくてソースがたっぷりの夢のようなハンバーグや、現実ではなかなかつくらなさそうなパンが分厚くて具が少ないサンドイッチなど、わくわくしながら選びました。

おいしそうに見えるように、言わばパーツを組み立てるように選び、一枚の写真にするのもデザインの一つです。そう考えると普段料理をしたときの材料選びや調理すらも“食べ物をデザインする”という動作なのかもしれませんね。

このコーナーは観客が選ぶことによってひとりひとりできあがる写真が異なります。その何通りもの組み合わせの写真は、すべて人の手で用意され撮影されています。観客たちが楽しめるように果てしない数の写真を使い、コーナーとして成り立たせているデザイナーたちの愛が素晴らしいなと筆者は思いました。

食感を表現するオノマトペ(擬音語・擬態語)が書いてあるたくさんのピースから、好きなものを選んで土台に乗せ、食べ物をつくるコーナー。

POINT2|オノマトペとは?|日常の中の状態や音を表現する言葉のこと。実際に音がない感情や情景を表現する「擬態語」と、音そのものを表現する「擬音語」がある。擬態語の例) ドキドキ、キラキラ、ふわふわなど擬音語の例) ザーザー、ワンワン、パチパチなど。

聞き馴染みのある心地いい音から、なんだそれ!?となる普段あまり聞かない音など、本当にたくさんのピースがありました。こちらのコーナーは、特に子どもたちに大人気でした。

オノマトピースがずっと回っていて自分のもとに流れてくるので、手元からお気に入りを見つけてどんどん組み合わせます。それぞれのオノマトペには英語訳も書かれています。

例えば、あまり聞き馴染みのない“ぬちゃ”は英語で“Sticky&chewy”。日本語に直訳すると“ねっとり&歯ごたえのある”という意味のようです。少しかたくてねっとりしているという食感でしょうか。確かに“ねちゃ”よりもかたそうな印象があります。こんな感じで普段から使わなくても、日本で長く暮らす人ならなんとなくイメージできそうなオノマトペがたくさんあります。そんな少し変わった表現は日本ならではかもしれませんね。

お弁当箱、お団子、どんぶりなどオノマトピースを乗せる土台はいくつかありますが、私が特にお気に入りだったのはどんぶりです。面白いオノマトペがいっぱいあるので、つい欲張ってもりもりに乗せてしまいました。果たしてこのどんぶりは何丼なのか…。どんぶりではどんな食べ物が乗っているのかは深く考えずに、オノマトペの言葉を基準に選んでみました。

そのあと、お団子にも挑戦。どんなお団子かを想像しながら選んでみました。できあがったのがこちら↓

上から “ぷりぷり” “つるつる”の弾力がありそうなお団子、真ん中は“ねちゃ”っと粘り気があって“ぐず”っとすぐ崩れてしまいそうなお団子、一番下は出来たてで“ほこ”っとあたたかくて“ふわふわ”の柔らかいお団子をイメージしました。

どんぶりみたいにお気に入りの語感なオノマトピースだけ集めるのも、お団子みたいにできあがる食べ物を想像しながら集めるのも、はたまたほかの楽しみ方もあるかもしれません。

そして、私が注目したのはオノマトピースのデザイン。まず素材が木でできているので積み木みたいです。だから子どもたちに馴染み深い、ということが人気の理由の一つでしょう。また、前述したように日本語の下に英語訳が書かれています。あまり使わないオノマトペでも、大人はなんとなく英語からイメージできます。ひらがな表記とカタカナ表記が混ざっているのもデザイナーのこだわりでしょうか。

「デザインあ」は、neoの前身から家紋や日本語のフォントなど、日本特有の文化に注目したコーナーが印象的です。日本ならではの語感に注目した“オノマトピース”は、特に番組らしいコーナーでした。

デザイナー的には、こちらのコーナーが大変興味深かったです。いろいろなものの“もちて”が壁一面に集まっているのですが、文房具からドアノブまでジャンルは多岐にわたります。

POINT3|もちてのむれ|包丁、ドアノブ、蛇口などの“持つ部分=持ち手”が壁一面に展示されているコーナーです。※写真はイメージです。

ある持ち手を見つけて、“これは絶対彫刻刀だ!”と気がついたときはテンションが上がりました。すべて同じ形では使いづらいのでデザイナーたちが使いやすいようにデザインしてくれるからこそ、その道具ならではの形があり、持ち手だけでもなにかすぐわかるということですね。

ほかにもドアノブだけでもトイレ、玄関、お風呂など…とんでもない数があったり、おそらく包丁のエリアでも細かい形状がさまざまだったりと、自分の家にある持ち手を探したり、これはどこにある○○っぽいな、など考えるのが楽しいです。

壁に近づきすぎないように足下にひもが張られていましたが、それもただの押さえではなく、人の手の模型が持っています。こちらもある意味“もちて”といえるでしょう。
こちらも「デザインあ」らしい遊び心を感じました。

番組ファンにはおなじみのぼうやとせんせい、そしてneoから登場したあんちゃんと一緒に身の回りのデザインはどちらがいいか徹底的に討論するというコーナー。「デザインあneo」でも放送されているコーナーに参加できます。

POINT4|登場人物たちの紹介|ぼうや 好奇心旺盛な男の子。昔はせんせいにデザインの質問攻め
をしていた。デザインに興味がある。|せんせい デザインに詳しいせんせい。こどもデザイン相談室でぼうやの質問に答えていた。デザインどっちでショーでは審判役。|あんちゃん おそらくぼうやのお友だち。neoのデザインどっちでショーから登場した。しっかり者の女の子。

お題は「給食の牛乳はびん?パック?」でした。ぼうやはびん派、あんちゃんはパック派で討論は始まります。
“びんは飲み口が丸くて飲みやすい・中身が見えるからあとどのくらい残っているかわかる”というぼうやの主張。あんちゃんは、“パックは軽くて運びやすい・リサイクルしやすい”などそれぞれのデザインのいいところがどんどん出てきます。

最初と最後に観客が投票に参加するタイミングがあります。
まわりを見ていると、最初はパック派だった人が最後はびん派に変わっていたりして、ぼうやとあんちゃんの討論を聞いていると、それぞれのデザインの魅力に気がつくことができます。

ちなみに私はびん派です。給食を卒業してしまったら、あの形の容器に入った牛乳にはなかなか出会えないので、あのときに経験できてよかったなと思っています。筆者は牛乳が苦手でいつもすぐに飲み干していたので、ぼうやの“びんは中身が見える”という主張にも賛成できます。個人的には「デザインあ」だった時の「デザイン問答」に出てくる“先生!” “なんだい!?” “先生!” “なんだい!?”のやりとりを生で見ることができて大興奮でした!

DJ KOOさんのかけ声と一緒に、観客が身体を動かして身の回りの動作を再現してみるというコーナー。

例えば“おろす”というひとつの同じ動作でもキュウリを切る・目玉焼きに塩こしょうをふるなど目的はさまざま。人の動作が道具のデザインによって成り立っているのです。そしてまた、動作そのものもデザインされたものといえるでしょう。

POINT5 |DJ KOO|ダンス&ボーカルグループ「TRF」のメンバー。DJ担当。所属する「TRF」はダンステクノとポップスの融合が特徴。金髪の長い髪とサングラスがトレードマーク。

DJ kOOさんのEZ DO DANCEなコールに気分も上がり、観客のみなさんはアゲアゲ!!なんといっても子どもたちがとても楽しそうです。映像はデザインどっちでショーと交互に流れていますが、デザインどっちでショーでは控えめだった大人も、こちらはノリノリになっていました。動作のチョイスもとっても面白くて、ところどころ笑いが巻き起こっていました。

音楽と一緒にデザインを楽しめるのも「デザインあ」ならではですね。

ここまでご紹介したコーナー以外では、番組おなじみの「みんなのあ」と「デッサンあ」が印象的でした。幼いころからずっと見ていた番組の名物コーナーに参加できて感動です。このふたつのコーナーはご存じの方も多いのではないでしょうか。

筆者は日曜日の朝10時半ごろ会場に入りましたが、混雑していたこともあって、会場を出たのは15時半ごろでした。時間を忘れて夢中になっていましたし、4時間以上いたはずなのに、長蛇の列で断念した展示もいくつか…。それが少し心残りですが、念願の展示を楽しむことができました。

生活の中にはこんなにもデザインがあふれているということを実感し、何の不自由なく暮らせているのはそのおかげなのだなとより感じることができました。そしてデザインって楽しいですね!
いちデザイナーとして、世の中の人が少しでも暮らしやすくなるものをつくっていきたいと強く思いました。

展示は30個以上、見応え抜群、体験がほとんどなので飽きることなく楽しめます!混雑していて並んでいるときでも、前の人が体験している様子を見るのも面白いです!

今回ご紹介した「デザインあ展neo」は、虎ノ門ヒルズ ステーションタワー45階にある「TOKYO NODE」で開催されています。人気を受けて会期は延長し、10月13日(月・祝)まで。チケットは日時指定予約制で、最終日を含む今週末は既に売り切れてしまいました。平日ならまだ購入可能のようです。

まだ間に合いますので、ご興味がおありの方はご家族やお友だちを誘ったり、お一人でも、ぜひ足を運んでみてください!
展覧会に行くのが難しいという方も番組を見てみてください!

デザインあ展neo 公式webサイト

ここまでご覧くださりありがとうございました。
次回のuzumakiブログの更新もお楽しみに!!

※レポートの内容はすべて私の主観です。
※ブログの内容は執筆当時の情報です。現在は異なる場合がございますのでご了承ください。



| design | 5:11 PM | コメント(0) | トラックバック(0)
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